先日の日曜日。
千葉県の多古町に「平家物語」日本寺公演の前宣伝もかねて、永田さんと2人で特別講座に行って参りました。
多古町は成田空港から車で20分ほどのところにある豊かな自然と歴史に彩られた昔の面影を残す町で、早場米が有名です。多古町へ行くには、東京駅から成田空港行きの高速バスに乗っていくのが快適で便利です。道も空いていると1時間弱で第2ターミナルに到着します。その先は路線バスかタクシーですが、この日はお迎えに来て頂きました。
4階でバスを降りて、ターミナルを1階まで降りて、ガラガラとスーツケースを持って歩くと、まるで海外旅行に行くような不思議な気分。
講座の会場となった多古町コミュニティプラザのロビーは広々と明るく、音が良く響くスペースでした。開催時刻が近づくにつれ、何人くらい来て下さるだろうか…とだんだん心配になってきました。もちろん、お客様が何人でも一生懸命やることには変わりありませんが、この日はなんと言っても、10/20の日本寺公演の宣伝をかねていますので、出来る限り沢山の方に私たち2人を知ってもらいたいと思っていました。外の天気が気が気ではありません…雨の降る日曜日の午後…出掛けるのがおっくうになりそうな雨が朝からずっと降り続いていました。
開場の時刻にぽつぽつと、数組のお客様が見え始めたところで、私はロビーの隅っこのグランドピアノの陰に座って資料に目を通しはじめました。前日のレクチャーでちょっと曖昧なところがあったので確認しようとおもいました。時間になったので、立ち上がって見るとロビーな大変賑やかで、なんと50名もの方々がお見えになっているではありませんか。
すっかり嬉しくなって、張り切って話しはじめたのはいいのですが、あれもこれもとあらすじの解説が止まらなくなり、気づけば、隣で永田さんが冬眠しそうになってました(お客様はよく辛抱して下さいました〜(笑))いかんいかん、直前まで資料を読みふけっているとこういうことになってしまう!とあわてて永田さんに丸投げして波紋音体験コーナーがスタート。波紋音がぽろぽろと鳴り響くと、たちまちに静謐な空間に変わるから不思議です。お客様1人ずつに波紋音を持っていただき演奏すると、人によって音色が変わるという面白い体験もありました。
心が吸い寄せられるような波紋音の音に思わず手を合わせてしまう方も…永田さんは「拝まなくていいですよ〜、べつに御利益はありませんから〜〜(笑)」。でも、拝みたくなる気持ちが分かりますね。なんて言うのかなあ、ささくれ立っていた心の肌理が整うというか…癒されるというか、ふわっとするんですよね波紋音の音って。
それから、壇ノ浦の一部分を皆さんに一緒に声を出して読んで頂きました。ちょっと残り時間が気になって駆け足に進めてしまったので、ゆっくり体験できなかったかもしれません、ごめんなさい。詩吟や読み聞かせなど声を出すのに慣れている方がいらっしゃったそうで、驚くほど大きな声で皆さん迫力があって、とても素晴らしかったです!
最後に2人で祇王のさわりを少し語って講座はお開きとなりました。90分盛り沢山におつきあい頂きありがとうございました。
今回の講座で、少しでも私たち2人や平家や波紋音に興味を持っていただけたら幸いです。どうぞみなさま、お誘い合わせの上、ぜひ日本寺平家物語公演にお越しくださいませ。
そして、関係者の皆さんが日本寺をとても大切にされていて、この公演の成功のためにご尽力くださっていることがとても良く分かりました。この平家物語を多くの方に楽しんで頂くとともに、これをきっかけに日本寺という素晴らしい空間を訪れてほしいと思います。日本寺の面白さはまた改めて書きます。
日本寺「平家物語」公演
出演:語り 金子あい、波紋音 永田砂知子
演目:「足摺」「千手前」「壇浦合戦」
2012年10月20日(土)14時/18時開演(開場は30分前)
会場:日本寺(にちほんじ) 本堂
千葉県香取郡多古町南中1820−1
入場料:1000円/高校生以下500円
お問合せ・ご予約:日本寺 TEL:0479−76−3745
主催:多古日本寺コンサート実行委員会
成田空港から車で20分に位置する中村檀林旧跡 正東山日本寺は、歴史上有名な檀林(僧侶の学問所)のあった日蓮宗の古刹で、元応元年(1319)開基。大きな森と時代の流れの中にひっそりとたたずむ山門や鐘楼。本堂は二階建で、檀林の講義の様子を思わせる他の寺院では余り見られない珍しい建物です。
山門をくぐり杉林に囲まれた参道を進む
おおらかで由緒ある古いお寺で
時空を超えて
700年前の平家物語の世界をお楽しみ下さい。
アクセスやお寺の詳しい紹介、また成田空港からの送迎バス付きツアー企画などもありますので下記をご覧下さい。
日本寺平家物語公演ページ
http://nichihonji.org/Live/event/heikemonogatari/index.html
日本寺ホームページ
http://nichihonji.org/