本日は磯子の久良岐能舞台で、カート&ブルースと一緒に「壇ノ浦」を語ります。2時半開演。
この700年前の「平家物語」を語る時いつも、戦に翻弄された市井の人々を思います。軍記物は一見勇敢に格好良く描かれているように見えますが、その根底に流れているのは深い死への悲しみです。この物語は懐古趣味でもなんでもなく、とても鮮やかに今の私たちにメッセージを語りかけてきます。憲法記念日であり、大型(ホントはプチ)連休で高速道路も電車の中も混雑、久良岐の少し先の横須賀では、空母ジョージワシントンの放射性廃棄物を船に積み替えている今日、「壇浦合戦」と「先帝身投」語ります。今だ十歳にもならない幼帝に祖母である二位尼が慰めるくだりは、子を思う気持ちはいつの世も変わらないとつくづく思わされます。