2012年3月28日水曜日

出演のおしらせ

3/30 12:20〜12:50 
FM西東京「○○ランチボックス まちともコーナー」→サイマルラジオで聴けます。
http://842fm.west-tokyo.co.jp/program.html#lunch

4/4 11:00〜11:15
文化放送「くにまるジャパン」
http://www.joqr.co.jp/japan/

4/4 14:10〜20
J-wave「Rendez-Vous」Wonderful Essence
http://www.j-wave.co.jp/original/rendezvous/essence/

2012年3月22日木曜日

言葉のリストラ

今回の平家物語公演では
4つの章段
「祇園精舎」
「祇王」
「坂落」
「先帝身投」
をやります。
平家物語の言葉は現代の言葉と文法もほとんど変わらないので、
慣れてしまうと現代語と同じように読んだり聞いたりすることが出来ます。
とはいえ、舞台では初めて聞く、というお客様にも楽しんでいただきたいので
周りの人を捕まえては「これは聞いていてニュアンスが分かるか?」と確認しまくっています。

なかでも祇王はとても長いので、
(これだけで1ステージ出来てしまう…)
全体のバランスを考えて少々カットすることにいたしました。

どの文も切り難い…しかし、心を鬼にして、まずはざくざくとカットしてみました。

声に出して読んでみます。

あら?

確かに時間的にはものすごく短くなったのですが〜〜〜、
ひどくあっさりとしてしまって
清盛の横暴な威圧感や祇王の心の内の揺れ動きがなんだかよく分からない。。。。。

「7時の平家ニュース」

だったらこれでもいいかも。

でもおもしろくない。全然面白くない。芝居としてもなんだかやりにくい〜〜〜。

750年以上にわたって磨かれてきた言葉のかずかず。
ああ、無駄な物がないんだなあとつくづく思いました。
余分に思えるような情景の描写こそが
登場人物の心情や状況をいかにあらわしているか。
武将の名前の羅列がいかにビジュアル的か。

ニュアンスがたっぷり伝わるように、リストラした言葉達をまた再雇用。

リストラすりゃいいってもンじゃないのだということをつくづく感じました。


ほどほどで参ります。
お楽しみに。

2012年3月21日水曜日

「地獄」

東日本大震災一周年の3月11日。
この一年を思うと、なんと言っていいのか言葉が見つかりません。
追悼式で岩手、宮城、福島の遺族代表が言葉を述べられました。
大切な家族を亡くされた悲しみが痛いほどに伝わり胸が締め付けられました。
犠牲者のご冥福と遺族の皆様の悲しみが癒されることを心からお祈り申し上げます。

その中で、宮城県の奥田さんの言葉が耳に残りました。

「…見渡す限りの惨状に地獄はここだと思いました。」

どこかで聞いたことがある……

なんだろうと考えてみると、
平家物語に同じような言葉が出てくるのです。

正確に言えば「地獄」という言葉が使われているわけではないのですが、
厳しい運命に翻弄されながら戦の場面が重なっていく後半などは、
まるで地獄のようだと描写している場面が少なくないのです。
何万騎もの武者達が折り重なり折り重なり倒れ伏している光景は
語っていても背筋が寒くなるほど恐ろしいものがあります。
人間の力強さも小ささもすべて描く平家物語。
歴史をくり返しながら私たちは先祖からの命をつないできたのだ
とあらためて気づかされます。

そして、その地獄は又、為政者の我執によるものだということも平家物語は描いています。

いま、この時代に平家物語を上演することは、
そうしたことをあらためて浮き彫りにするということなのかもしれません。


2012年3月19日月曜日

美術家来宅

雨模様の土曜日
はるばる(道が混んでたから)数時間かけて美術のトクマスさんがうちにやってきました。

別に、遊びに来たわけではありません(笑)。

前日の永田さんとのリハーサルの録音を聴きながら
最終的な美術と演出の打合せです。

音のイメージが加わった録音を聴きながら
トクマスさんは「おお、シーンが見える〜」と模型を見ながらごそごそ検証し始めました。

この平家物語は語り物として伝わった物語です。
とてもシンプルで、見る方聞く方の想像力が大きなポイントになります。

前回もそうだったのですが、

トクマスさんとは本当にディスカッションを綿密に重ね、私は、演出と言うよりも一体となって空間を作っている感じがします。もちろん、最終的なディテールはトクマスさんの緻密な計算によるもの!どうぞお楽しみに。
実は今回の装置には彼女のこだわりが隠れているのですが、私たち全然気づきませんでした〜〜〜。
トクマスさんのブログにもちらっとそのことが載っています!
http://to-ku-3.jugem.jp/

舞台の模型。お見せしたいけど〜〜ひ・み・つ。

2012年3月17日土曜日

音とともに組み立てる

これは不思議ちゃん系の音なの。と永田さん
昨日はエフエム世田谷の後、永田さんとリハーサルをしました。
照明やら演出を考えるその前に、なんと言っても、語りと音をどうやって組み立てるかが決まらないと話になりません。永田さんもそれぞれの章段をどの音をメインに作っていくかがある程度はっきりしないと進むべき方向が見えないと思います。音を作るのは永田さんですが、私は、語り手として構成・演出として、この作品をどう理解し何を伝えたいのかを永田さんに伝えます。

「祇園精舎」「祇王」「坂落」「先帝身投」
それぞれの作品の「音」を考えていく課程で、面白いことに、私にとってもお話のポイントが自ずと定まってきます。音が入るから見えてくる情景や人物像など、本当に一刀彫りの彫刻のようで、中に埋まっている姿を取り出すような感じがします。

「ここはこう、ずんずんと軍隊が迫るような感じ」とか
「クレイジーな義経の目がきらっと光る感じ」とか
「じゃんじゃん矢が飛び違う音」とか
「黄昏の音」とか、感じていることを話すと
永田さんは
「え〜とたそがれ、たそがれ、これかな?いやこっちかな?」「はい、矢合わせの音ね!」と思いつく音をいろいろ提案してくれます。
まるで錬金術か魔法使いのようでした(笑)。
それを何時間も何時間も二人でああでもないこうでもない、と謎解きをしながら音を決めていくのはものすごく面白い作業です。もう、たまりません。本当にびっくりするほどお話が面白くなってきます。

しかし、この波紋音という楽器。
いくら聞いてても全く飽きないんですよねぇ。

2012年3月16日金曜日

ラジオってやっぱりいいなあ!

今日は初めてエフエム世田谷にお邪魔しました。パーソナリティ奈良禎子さんの「悠ゆう素的」という番組で、和のテイストにこだわった素敵な生放送の2時間番組です。

エフエムに着いたときにはもう番組は始まっていましたので、私たちが奈良さんとお目にかかったのは放送中のスタジオに入ってからでした。事前の打ち合わせは出来ませんでしたが、丁寧なリサーチと奈良さんの上手なインタビューで、たっぷり40分ほど、永田さんと私の出会いや、波紋音の紹介、平家物語の面白さや今回の見どころなどお話しさせていただきました。奈良さんはもちろん波紋音は初めて。興味津々な様子がそばで見ていてとても嬉しくなってしまいました。

そして、今日は「祇王」と「坂落」のさわりの部分を実際に永田さんの波紋音演奏とあわせてご披露しました。

ラジオでやるのも面白いですねぇ。ラジオドラマみたい。
永田さんも私も、結構テンションがあがりほんの一瞬とは言え夢中になりました。
ああ、実際にはどう聞こえたのかしら?場面を想像してもらえたでしょうか。

そして何より、久しぶりのラジオ。
ラジオっていいなあ。面白い。
一昨年から昨年にかけて、むさしのFMで生放送番組のパーソナリティをやっていた感覚が蘇って、本当にうきうきしてしまいました。

番組が終わると早速メールが、、、
相方のパーソナリティのテリーから!
「…あいさん、途中でゲストじゃなくてパーソナリティの面がでてたよ〜…」
あ。
やっぱり?

習い性ってこわい〜。無意識にそうなるんですねぇ。

ともかく、とっても素敵な番組でした!

ありがとうございました。







2012年3月15日木曜日

3/16金 エフエム世田谷に出演します。


ラジオ出演のお知らせです。
今週の金曜日、3月16日に金子あいと永田砂知子が、エフエム世田谷「悠ゆう素的」に出演します。 この番組は「和」の面白さや素敵を紹介する番組で、奈良のFMとも提携しているとか。なかなか特徴のある番組で面白そう!今から出演するのを楽しみにしています。
放送時間は午前11:30〜12:00の間。
電波が飛ぶ地域は、世田谷のほかに、杉並、中野、渋谷、目黒、狛江方面。
エフエム世田谷83・4MHz
パソコン、スマートフォン、iphoneなどでも聞くことができるようです。
詳しくはエフエム世田谷HPご覧ください。http://www.fmsetagaya.co.jp/ 
平家物語の見どころや、どうやって二人で音と言葉を組み立てていくのかなどご紹介できたらいいなあと思っています。波紋音の演奏と語りのさわりの部分もやる予定です。波紋音の音をまだ聞いたことがない方ぜひお聴き下さい!
*予告 来月4月4日 文化放送「くにまるジャパン」に金子&永田が出演の予定。

2012年3月7日水曜日

予約がぞくぞく

あちこちでご紹介いただいたのでずいぶん申込みが増えてきました。うれしいですね!
ありがとうございます!!まだ、お席がありますので是非お申し込み下さい。

何人かの方からお問合せがあったので、ちょっと書いておこうと思います。

語りと波紋音の演奏は別々ではなく一緒に物語を作っていきます。
そしてこれが面白いところなのですが、音が空間を感じさせたり、勢いを付けたり、本当に世界が広がります。でもいっしょになって泣いたりするとべたつくんですよね。これは私の好みかもしれませんが。きっぱりとぶつかり合うことであふれ出る平家の世界というのを目指したいなと思っています。

それから語る人と舞う人は別ではありません(笑)。私です。

そんなわけで久しぶりに仕舞の稽古に行ってきました。
背筋が伸びて、こんなに気持ちよかったっけ??と新鮮な発見。
しばらく行かないうちにお稽古場も池田山にかわり
すごく立派で快適な能舞台なのです。

「折り目」というのが今日のキーワードでした。
勉強になりました。

2012年3月6日火曜日

3/4付 朝日新聞折込 asacoco 第18号に取材記事が載りました!

前身のアサヒタウンズから根強い読者のいる多摩地域のタウン紙「asacoco」。武蔵野市〜西側に33万部配布されています。イベント情報やお得なお店情報など、読みどころいっぱいです。
今回の平家物語公演についてたっぷりじっくり取材して下さいました。とってもいい記事なのでご紹介します。そんなのあったかな?という朝日読者の皆さま古新聞置き場へレッツゴー!
(といいつつ、この大きさで読めるのかしら?ちょっと載せてみます)