今回の平家物語公演では
4つの章段
「祇園精舎」
「祇王」
「坂落」
「先帝身投」
をやります。
平家物語の言葉は現代の言葉と文法もほとんど変わらないので、
慣れてしまうと現代語と同じように読んだり聞いたりすることが出来ます。
とはいえ、舞台では初めて聞く、というお客様にも楽しんでいただきたいので
周りの人を捕まえては「これは聞いていてニュアンスが分かるか?」と確認しまくっています。
なかでも祇王はとても長いので、
(これだけで1ステージ出来てしまう…)
全体のバランスを考えて少々カットすることにいたしました。
どの文も切り難い…しかし、心を鬼にして、まずはざくざくとカットしてみました。
声に出して読んでみます。
あら?
確かに時間的にはものすごく短くなったのですが〜〜〜、
ひどくあっさりとしてしまって
清盛の横暴な威圧感や祇王の心の内の揺れ動きがなんだかよく分からない。。。。。
「7時の平家ニュース」
だったらこれでもいいかも。
でもおもしろくない。全然面白くない。芝居としてもなんだかやりにくい〜〜〜。
750年以上にわたって磨かれてきた言葉のかずかず。
ああ、無駄な物がないんだなあとつくづく思いました。
余分に思えるような情景の描写こそが
登場人物の心情や状況をいかにあらわしているか。
武将の名前の羅列がいかにビジュアル的か。
ニュアンスがたっぷり伝わるように、リストラした言葉達をまた再雇用。
リストラすりゃいいってもンじゃないのだということをつくづく感じました。
ほどほどで参ります。
お楽しみに。
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