今回の公演パンフレットには、語り、音楽、美術、照明、四者四様の作品への思いが書かれているのですが、その中に、美術のトクマスさんが「誰にもわからないかもしれない見立て」があるんですよ、とつぶやいておりました。さて、それがなんだかわかった方はいらっしゃるでしょうか?
トクマスさん自身のブログでその答えを書いていますので、まずはそちらをお読みください。
http://to-ku-3.jugem.jp/?eid=33
お読みになりました?
…そうなんですって!
トクマスさんが最初に模型を持って現れた時、むふふと笑いながら、後ろの格子を指差しながら
「アノネー、コレ、地図ナノー、平安京」と言った時、
あまりのお茶目さに吹き出してしまいました。アホや〜この人と思いつつ、お客様は何だか分からないと思うけど、ま、トクマスさんが楽しそうだから、ハイハイどうぞ的な返事をしたような…。
するとその後の照明の横原氏との打ち合わせでもトクマスさんは、模型を見せながら「アノネー…」と説明しはじめました。
それを聞いた横原氏は「あ…ハァ…」と複雑な顔。ほれ見ろ、余りにベタで横原氏ドン引きだよ〜トクマスさ〜ん、と思いきや、横原氏ニヤリと笑って「こういうラインがあると照明当てたくなっちゃうんすよね〜」。
出た…照明家。
何かがあれば明かりを当てたくなるのが、照明家の性なのね。
その後、トクマスさんは、「デショー?ソレ、鴨川。デ、コッチガ西八条〜」などと話し続けている。それを聞いているのかいないのか、ハァとかフムとか言いながら、横原氏は目をパチパチさせて模型を凝視。あぁ、きっと横原氏の目からは見えない照明ビームが出でおり、どう当ててやろうかと企み始めたに違いない…。
模型は本番に至るまで私の家の食卓におかれ、演出や自分の動きを検証するために使わせてもらっていた。
そして、本番が終わり、今私はまんまとトクマスさんの術中にはまったと感じている。
平安京の地図なの〜というトクマスさんの言葉は体の何処かに残り続け、いつしか舞台の上で、私は、平安京を背負って立っていた。
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